言葉と見本を組み合わせる

『少し曲がっている』『色が薄い』といった表現は、人によって受け取り方が違います。長さや重さのように測れる項目と、傷や色のように見て判断する項目を分けます。後者は境界に近い実物や写真を並べ、迷ったときの見本にします。

見本は最もきれいな一品ではなく、判断が分かれやすい境界を示すことが重要です。出荷先の要望が変わったら日付を付けて更新し、古い見本を残さないようにします。朝礼で一箱だけ全員で判定する時間をつくると、その日のずれを早く修正できます。

規格外の行き先まで設計する

規格外品が出るたびに責任者を呼ぶ運用では、選別ラインが止まります。廃棄、加工、別販路、自家利用など、状態ごとの行き先をあらかじめ決め、容器の色や置き場で分かるようにします。迷いが減れば作業速度が上がり、数量の把握もしやすくなります。

規格外率は作業者を評価する数字ではなく、栽培や収穫方法を見直す手掛かりです。どの畑、どの収穫日、どの理由で多かったかを記録すると、対策すべき工程が見えてきます。販売できた量だけでなく、選別に要した時間も合わせて振り返ります。

  • 測れる基準と見て判断する基準を分ける
  • 境界に近い見本を作業場所に置く
  • 迷った品の一時置き場と確認時刻を決める
  • 規格外の理由を栽培改善へ戻す

まとめ:規格は改善できる仕組み

規格書を作って終わりではなく、実際に迷った事例を加えて育てることが大切です。まず頻度の高い一品目から、写真付きの一枚資料をつくりましょう。判断の根拠が共有されると、新しい担当者も早く参加でき、品質を守りながら現場の負担を減らせます。